長男 だから 我慢 でき た けど 次男 だっ たら 我慢 でき なかっ た。 俺は長男だから我慢できたけど次男だったら我慢できなかったとは (オレハチョウナンダカラガマンデキタケドジナンダッタラガマンデキナカッタとは) [単語記事]

俺は長男だから我慢できたけど次男だったら我慢できなかった

長男 だから 我慢 でき た けど 次男 だっ たら 我慢 でき なかっ た

ある日の蝶屋敷にて… 「わざわざ訪ねに来てくれてありがとうカナヲ」 「私も姉さんのお顔が見られて嬉しいです」 今日は久しぶりにしのぶにとってかわいい妹であるカナヲが屋敷に来てくれた。 血は繋がっていないが2人には血よりも深い絆があり、離れていてもそれは変わらない。 「姉さん…大分お腹が大きくなりましたね」 「ふふ、そうですね。 偶にお腹を蹴ったりするんですよ」 しのぶは今お腹に新たな命を宿していた。 妊娠が発覚した時には蝶屋敷の娘達やカナヲは泣いて喜び、祝福したものだ。 旦那様である元• 水柱に至っては驚きの余りその場で気を失い、その後かなり大変だった。 「本当に…本当に、姉さんが幸せで…私、嬉しいです…!!」 「あらまあ、カナヲったら泣かないで下さいよ。 せっかくの綺麗な顔立ちなんですから」 再び感極まるカナヲにしのぶはよしよしと頭を撫でる。 今のカナヲは誰かの幸せを感じて泣く事もできるのだ。 妹の確かな成長にしのぶもなんだか泣きそうになった。 「…グスッ…ご、ごめんなさい姉さん…」 「謝る事はありませんよ。 それより今日は相談があるんでしょう?」 そう、今回カナヲは大好きな姉でもあり、誰よりも頼れる師であるしのぶにある相談に来たのだ。 「は、はい姉さん。 こんな時にごめんなさい…」 「かわいい妹の相談なんですから、いつでも頼ってくれていいんですよ。 私に出来る事ならなんでもします。 」 しのぶは優しい笑顔を向けるが、カナヲは恥ずかしそうに俯いてモジモジしている。 一体どうしたと言うのだろうか? 「カ、カナヲ?大丈夫?」 「だ、大丈夫…です…あ、あの…実は…」 カナヲは真っ赤になりながら説明しようとするが、上手く言葉に出せないようだった。 元来カナヲは余り喋るのが得意では無い。 しかし、しのぶは毎日言葉足らずの超朴念仁の相手をしてきているのだ。 この程度は問題にすらならない。 しのぶは辛抱強くカナヲの言葉を待った。 「そっ…そのっ…さ、最近…新居の引っ越しで忙しくて…」 「フムフム、それで?」 「た、炭治郎と…その…ご、ご無沙汰なん…です…」 最後は尻すぼみになりながらカナヲは真っ赤になって俯いてしまった。 こんな事を相談して羞恥の余り、顔を上げられないカナヲだが何も言わないしのぶを不振に思い、おずおずと顔を上げた。 目の前のしのぶは額に手を当てて天を仰いでいた。 「ね、姉さん…?ど、どうしたんですか…?」 率直に言ってしのぶはカナヲのあまりの尊さ、可愛さに感動していた。 あのカナヲが…!!なんでもコインで決めてたカナヲが…!!こんなに女の子らしい事を私に相談してくれるなんて…!! しのぶはこの瞬間を生涯忘れる事は無いだろう。 いや、もう忘れる事の無いように脳内に深くこの光景を刻み込んだ。 「ご、ごめんなさい…!!やっぱりはしたないですよね…」 「違います!!違いますよカナヲ!!その悩みは多くの人が通る道です!貴方ははしたなくなんかありません!むしろ、相談相手に私を選んでくれた事に感激しているくらいです!」 しのぶの勢いに少し面食らうカナヲだったが、やはり信頼している姉が相談に乗ってくれるのは心強かった。 「コホン…それでカナヲ?最近炭治郎くんとそういった事が無いから、寂しいという事ですね?」 「は…はい…」 ションボリ落ち込むカナヲ。 ここ暫くは炭治郎との新婚生活を楽しんでいたのだが、慣れない2人暮らしで色々と忙しくしており、中々機会に恵まれなかったのだ。 勿論優しい炭治郎と一緒に居られる事は幸せなのだが、やっぱり少し寂しくなってしまうものだ。 「あんまり我儘を言っちゃいけないって分かってるんです……炭治郎に負担をかけちゃいけないって…でも…私…寂しくて…」 炭治郎は何と罪な男なのだろうか、こんなにかわいい奥さんをいじらしく悩ませるなんて。 しのぶはこの瞬間にも妹愛が爆発しそうだったが、何とか平静を保つ。 「やっぱり…私に魅力が無いんでしょうか…」 落ち込むカナヲにしのぶはカッと目を見開きズイと前へ出てカナヲの手を握った。 思わずビクリとするカナヲにしのぶは、 「カナヲ!貴方に魅力が無いなんて事は万に一つもありせん!!そんな事を言う輩は目が節穴か、底抜けの馬鹿かのどちらかです!もっと自信を持って!貴方は誰よりもできる子なんですから!」 「で…でも、私…どうしたら…」 全く炭治郎には困ったものだ。 うちの妹をこれだけ悩ませるのだから。 今度あったら軽くお説教をしようとしのぶは決めた。 それはそうと、こういう悩みは結構デリケートな問題だ。 身内にもできれば知られたく無いだろうし、気軽に相談できる様なものでもない。 しのぶに言うのもきっと勇気を振り絞ってくれたのだろう。 師として姉としても答えてやらねばなるまい。 「…そうですねぇ、うちの旦那様程では無いですが炭治郎くんも中々鈍感ですからね…察しろと言うのは無理でしょう」 「…姉さんも同じ様な悩みがあったんですか?」 「うーん…ちょっと違いますね…むしろあの人は鈍い癖に積極的というか…って私の事はいいんですよ!…取り敢えずカナヲ自身が責めるのが近道でしょうね」 「わ、私が…ですか?」 「そうですよ、貴方から炭治郎くんを誘うのです。 気づいて無いかもしれないけどカナヲはとっても魅力的なかわいい女の子よ」 「そ…そうでしょうか…でも…」 「大丈夫!!こういう時の必勝法を伝授するわ!!…実は私からも義勇さんをお誘いする事があるんですよ…」 しのぶは目を輝かせて親指をグッと差し出してきた。 そして胡蝶しのぶから直伝された教えを胸にカナヲは夫である炭治郎の元へ急いだ。 「ただいまー!…カナヲ?」 買い出しに出かけていた炭治郎は新居へと帰ってきてすぐに異変に気付いた。 いつもなら出迎えてくれるカナヲがいない。 留守かと思ったが、家の中から匂いがする。 もしかして体調が悪いのだろうかと心配になった炭治郎はカナヲの自室に急いだ。 ここ最近は何かと忙しくてカナヲにも負担をかけてしまっていた事を炭治郎は密かに気に病んでいたのだ。 だから落ち着いたら目一杯甘やかしてやろうと心に決めていた。 「カナヲ?どこか具合でも悪いのか?」 炭治郎は部屋の前で語りかける。 すると中からカナヲの返事が返ってきた。 「だ、大丈夫だよ…炭治郎…」 「そ、そうか…てっきり体調でも崩したのかと思ったよ…」 「うん…心配かけてごめんね?」 「謝らなくていいよ、中に入ってもいい?」 「う、うん」 どこか戸惑っている様なカナヲに少し疑問を覚えるが、炭治郎は襖を開けて部屋に入った。 そこには寝巻き姿のカナヲが布団の上にちょこんと座っていた。 まだ夜更けでも無いのに何故寝支度を整えているのだろうか?炭治郎は困惑するが一先ずカナヲに声をかけた。 「カ、カナヲ?寝るのはまだ早いと思うんだけど…」 炭治郎はそこで不思議な匂いに気付いた。 カナヲが何かとてつもなく恥ずかしがっている?それと何か強烈に甘い匂い… その匂いは身に覚えがある。 大好きな人に何かを伝えたいという時の匂いだ。 「たっ…炭治郎!あのね…!」 「は、はい!」 「ご、ご、ご飯にする?お、お、お風呂にする?……そ、それとも…」 「…そ、それとも?」 「わ、わ、わ、私…に、する?」 今にも沸騰しそうなカナヲが絞り出すような声で呟いた。 これはしのぶから伝授されたもので遠回しなお誘いなのだそうだ。 なんでもしのぶが義勇にこのセリフを使うと一発で落ちるらしい。 それに対して炭治郎は質問の意図がよく理解できなかった。 何故寝る準備をしているのに風呂や食事という選択肢を迫られるのだろうか?それにカナヲという選択もよく分からない。 その場で寝かしつけろという意味なのだろうか? (でも、匂いからして選んで欲しいのはカナヲ…の筈なんだけど…) しかし、ならば何故わざわざ選択肢を上げたのだろうか?本当は自分を選んで欲しいけど優しいカナヲは炭治郎を気遣ってくれたのだろうか? (…よく分からないけど…カナヲがして欲しい事をしてあげたい) 普段から不器用な自分はカナヲに迷惑をかけてばかりなのだ。 こんな時くらいは自分を頼って欲しい。 「カナヲ…よく分からないけど、俺の前では我慢しなくていいよ?折角夫婦になったんだから…俺に出来る事があるなら何でも言ってくれ」 炭治郎はカナヲの肩に手をかけながら思いやりの言葉をかけた。 するとカナヲがゆっくりと顔を上げてきた。 「…いいの?本当に?」 「ああ、勿論だ!!何でも言ってよ!」 瞳をうるうるさせるカナヲに炭治郎は胸を張って応えた。 やっぱり炭治郎はすごく優しい。 予想してた反応とはちょっと違うけど、嬉しくてしょうがない。 「炭治郎っ…!!すごく嬉しいっ…!!」 「カナ…ムガッ!?」 喜びに震えるカナヲは炭治郎の後頭部に手を回して思い切り胸に抱き寄せた。 これが二つ目の教え。 なるべく接触を多目にすること、愛情表現は過剰な程いい。 これは義勇からの受け売りだとしのぶは語っていた。 確かに義勇はしのぶと夫婦になってからは常にベッタリ甘えている。 しのぶによるとカナヲの場合は炭治郎に甘えるのが良いそうだ。 だからカナヲは大好きな炭治郎に思い切り甘える事にした。 最近は触れ合う事も少なくなっていたから彼を力一杯抱きしめたかったのだ。 「ふふ、炭治郎〜」 「む…むぐっ…ふ…」 炭治郎は危機に陥っていた。 今、炭治郎はカナヲに思い切り抱きしめられている。 それは良いのだが、顔をカナヲの胸に埋める形になっており、肉体的にも精神的にも大変よろしくなかった。 (い…息が……いや、それよりも…や、柔らか…) 喜びに満ちているカナヲは炭治郎の危機に気づかず、ギュウギュウと抱きしめる。 思い切り抵抗すれば引き剥がせない事は無いが、そんな手荒な真似はできない。 それと知っていた事ではあるが、カナヲは意外に大きい。 しかもこんな風に触れるのは久しぶりなのだ。 正直喜びの方が勝っているのだが、このままでは窒息してしまう。 「む…むう…ん…カ、カナヲ…ん、く、苦しい…」 息も絶え絶えに炭治郎は何とか言葉を絞り出した。 カナヲも流石に気づいた様でゆっくり炭治郎を解放した。 (あ、危なかった…) 窒息死の危険は勿論だが、理性と本能との戦いでもあった。 何とか堪えたものの、長男だからできた事だ。 しかし安心したのも束の間、今度はカナヲに思い切り押し倒された。 「えっ…ちょっ…カナヲ!?」 炭治郎はカナヲを見上げると目を見開いた。 カナヲの顔は相変わらず真っ赤だが、何故か妖艶な微笑みまで浮かべていたのだ。 「えっ…と、カナヲ?」 「炭治郎…私、嬉しいの」 カナヲは両手で炭治郎の頰を包み込むとゆっくりと顔を近づけて来た。 (せ、接吻か?) 口付けされると思った炭治郎は目を閉じて待つが…… 「あむっ」 「!?!?!?!?!?」 なんとカナヲは炭治郎の耳に甘噛みしてきた。 まさかの出来事に炭治郎の頭はスパークした。 これが三つ目の教え。 耳は結構弱い人が多いそうだ。 かく言うしのぶも義勇に何度もしてやられた様なので、炭治郎にも使わない手は無いだろうとのことだ。 「んむ…あ…炭治郎ぉ…」 「あっ…ふぁっ…カ、ナヲ…」 カナヲの舌使いはかなり上手く、炭治郎はまともな思考すらできなくなった。 もう匂いすらよく分からない。 ただ一つだけ残った理性でなんとか堪えていた。 (ダ…ダメだ…このままじゃあ…!) 何とか抵抗する手を考えるも先程からカナヲはその柔らかな体を惜しげもなく押しつけてくるので、そちらにも気を取られてしまい、残った理性も限界を迎えていた。 「…んっ…ふふ、炭治郎、嬉しいの?」 すると急にカナヲが炭治郎に向き直る。 「えっ…!!あっ、あのっ、それはっ」 しどろもどろになる炭治郎に満足そうに微笑むカナヲはそっと自分の手を炭治郎の下半身に添えた。 「…やっぱり炭治郎も喜んでくれてるんだね、嬉しい」 これが最後の教え。 偶にはカナヲからリードしてやるといい、長男という生き物は年上には弱いのだ。 だから今日のカナヲはより積極的に責める事にした。 実は彼女は煽るのが得意なのだ。 さわさわと触れてくるカナヲの手の感触に炭治郎の顔に一気に熱が溜まる。 そして何がとは言わないが下半身がとても元気になってきた。 (こ、これはまずい!!) 本能が危険を察知する。 いくら長男とはいえ、我慢にも限界がある。 「カ、カナヲっ!待っ…!」 「炭治郎…まだダメ」 カナヲは炭治郎の唇にそっと指を添えた。 それだけですっかり何も言えない炭治郎にカナヲの嗜虐心に火がついた。 「炭治郎…私…ずっと我慢してたから…」 「へっ…へあっ…!?」 情けない声を出す炭治郎。 しかしもうカナヲは止まらない。 「…んっ」 「ちょっ!?」 なんとカナヲは自分の腰を炭治郎の腰に擦り付けてきた。 いや服を着たままなので断じて交合では無いのだが、だとしても今この状況でそれはまずい。 「はっ…あっ…たん、じろぉっ」 (やばいやばいやばいやばいやばい) スリスリと悩まし気に腰を擦り付けてくるだけでも意識が飛びそうなのに、目の前には頰を上気させて、艶めかしい表情のカナヲがいる。 僅かに気を抜けば理性なんて簡単に崩れ去るだろう。 「たん…じろっ…もっ…動…いてっ」 「……え?」 「わたしっ…ばっかりっ…」 今にも泣きそうな表情のカナヲを前にして断れる訳が無かった。 「わ、分かったよ…こ、こう?」 炭治郎は遠慮がちに腰を上下に揺らした。 「…あっ」 「ど、どうしたカナヲ?まずかったか?」 「ち、がうのぉ……たん、じろぉ」 「え、え、ど、どうしたら…」 「もっと、もっと早く…」 「わ、分かったよ…」 炭治郎は先程よりも早く腰を動かし始めた。 断っておくが2人共きちんと衣服を着用しているので決して交合ではない。 「あっ…あっ…たんじろっ…」 「カ、カナヲ…」 「もう…もうダメェ…たんじろぉ…」 カナヲはぐったりして炭治郎に寄りかかってきた。 色々と限界だった炭治郎はホッとため息をついた。 この時程長男であった事に感謝した事は無い。 次男だったら確実にカナヲに襲いかかっていただろう。 もし誰かが見ていたら褒めて貰いたいくらいだ。 だがホッとしたのも束の間 「…ねぇ…炭治郎…」 「はっ!はいぃぃ!?」 カナヲは上目遣いで炭治郎の服の上から胸板に手を添えて語りかけてきた。 「あのね…私…今、とってもドキドキしてるの…」 「えっ、あっ、おっ、俺もっ!」 「うん…分かってる…だから…もっと…」 再びカナヲは炭治郎の耳元で甘く囁いた。 「たんじろうが…ほしい」 その後、長男である炭治郎が我慢できたのかは2人だけの秘密だ。

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【鬼滅の刃】「俺は長男だから我慢できたけど次男だったら我慢できなかった」

長男 だから 我慢 でき た けど 次男 だっ たら 我慢 でき なかっ た

ある日の蝶屋敷にて… 「わざわざ訪ねに来てくれてありがとうカナヲ」 「私も姉さんのお顔が見られて嬉しいです」 今日は久しぶりにしのぶにとってかわいい妹であるカナヲが屋敷に来てくれた。 血は繋がっていないが2人には血よりも深い絆があり、離れていてもそれは変わらない。 「姉さん…大分お腹が大きくなりましたね」 「ふふ、そうですね。 偶にお腹を蹴ったりするんですよ」 しのぶは今お腹に新たな命を宿していた。 妊娠が発覚した時には蝶屋敷の娘達やカナヲは泣いて喜び、祝福したものだ。 旦那様である元• 水柱に至っては驚きの余りその場で気を失い、その後かなり大変だった。 「本当に…本当に、姉さんが幸せで…私、嬉しいです…!!」 「あらまあ、カナヲったら泣かないで下さいよ。 せっかくの綺麗な顔立ちなんですから」 再び感極まるカナヲにしのぶはよしよしと頭を撫でる。 今のカナヲは誰かの幸せを感じて泣く事もできるのだ。 妹の確かな成長にしのぶもなんだか泣きそうになった。 「…グスッ…ご、ごめんなさい姉さん…」 「謝る事はありませんよ。 それより今日は相談があるんでしょう?」 そう、今回カナヲは大好きな姉でもあり、誰よりも頼れる師であるしのぶにある相談に来たのだ。 「は、はい姉さん。 こんな時にごめんなさい…」 「かわいい妹の相談なんですから、いつでも頼ってくれていいんですよ。 私に出来る事ならなんでもします。 」 しのぶは優しい笑顔を向けるが、カナヲは恥ずかしそうに俯いてモジモジしている。 一体どうしたと言うのだろうか? 「カ、カナヲ?大丈夫?」 「だ、大丈夫…です…あ、あの…実は…」 カナヲは真っ赤になりながら説明しようとするが、上手く言葉に出せないようだった。 元来カナヲは余り喋るのが得意では無い。 しかし、しのぶは毎日言葉足らずの超朴念仁の相手をしてきているのだ。 この程度は問題にすらならない。 しのぶは辛抱強くカナヲの言葉を待った。 「そっ…そのっ…さ、最近…新居の引っ越しで忙しくて…」 「フムフム、それで?」 「た、炭治郎と…その…ご、ご無沙汰なん…です…」 最後は尻すぼみになりながらカナヲは真っ赤になって俯いてしまった。 こんな事を相談して羞恥の余り、顔を上げられないカナヲだが何も言わないしのぶを不振に思い、おずおずと顔を上げた。 目の前のしのぶは額に手を当てて天を仰いでいた。 「ね、姉さん…?ど、どうしたんですか…?」 率直に言ってしのぶはカナヲのあまりの尊さ、可愛さに感動していた。 あのカナヲが…!!なんでもコインで決めてたカナヲが…!!こんなに女の子らしい事を私に相談してくれるなんて…!! しのぶはこの瞬間を生涯忘れる事は無いだろう。 いや、もう忘れる事の無いように脳内に深くこの光景を刻み込んだ。 「ご、ごめんなさい…!!やっぱりはしたないですよね…」 「違います!!違いますよカナヲ!!その悩みは多くの人が通る道です!貴方ははしたなくなんかありません!むしろ、相談相手に私を選んでくれた事に感激しているくらいです!」 しのぶの勢いに少し面食らうカナヲだったが、やはり信頼している姉が相談に乗ってくれるのは心強かった。 「コホン…それでカナヲ?最近炭治郎くんとそういった事が無いから、寂しいという事ですね?」 「は…はい…」 ションボリ落ち込むカナヲ。 ここ暫くは炭治郎との新婚生活を楽しんでいたのだが、慣れない2人暮らしで色々と忙しくしており、中々機会に恵まれなかったのだ。 勿論優しい炭治郎と一緒に居られる事は幸せなのだが、やっぱり少し寂しくなってしまうものだ。 「あんまり我儘を言っちゃいけないって分かってるんです……炭治郎に負担をかけちゃいけないって…でも…私…寂しくて…」 炭治郎は何と罪な男なのだろうか、こんなにかわいい奥さんをいじらしく悩ませるなんて。 しのぶはこの瞬間にも妹愛が爆発しそうだったが、何とか平静を保つ。 「やっぱり…私に魅力が無いんでしょうか…」 落ち込むカナヲにしのぶはカッと目を見開きズイと前へ出てカナヲの手を握った。 思わずビクリとするカナヲにしのぶは、 「カナヲ!貴方に魅力が無いなんて事は万に一つもありせん!!そんな事を言う輩は目が節穴か、底抜けの馬鹿かのどちらかです!もっと自信を持って!貴方は誰よりもできる子なんですから!」 「で…でも、私…どうしたら…」 全く炭治郎には困ったものだ。 うちの妹をこれだけ悩ませるのだから。 今度あったら軽くお説教をしようとしのぶは決めた。 それはそうと、こういう悩みは結構デリケートな問題だ。 身内にもできれば知られたく無いだろうし、気軽に相談できる様なものでもない。 しのぶに言うのもきっと勇気を振り絞ってくれたのだろう。 師として姉としても答えてやらねばなるまい。 「…そうですねぇ、うちの旦那様程では無いですが炭治郎くんも中々鈍感ですからね…察しろと言うのは無理でしょう」 「…姉さんも同じ様な悩みがあったんですか?」 「うーん…ちょっと違いますね…むしろあの人は鈍い癖に積極的というか…って私の事はいいんですよ!…取り敢えずカナヲ自身が責めるのが近道でしょうね」 「わ、私が…ですか?」 「そうですよ、貴方から炭治郎くんを誘うのです。 気づいて無いかもしれないけどカナヲはとっても魅力的なかわいい女の子よ」 「そ…そうでしょうか…でも…」 「大丈夫!!こういう時の必勝法を伝授するわ!!…実は私からも義勇さんをお誘いする事があるんですよ…」 しのぶは目を輝かせて親指をグッと差し出してきた。 そして胡蝶しのぶから直伝された教えを胸にカナヲは夫である炭治郎の元へ急いだ。 「ただいまー!…カナヲ?」 買い出しに出かけていた炭治郎は新居へと帰ってきてすぐに異変に気付いた。 いつもなら出迎えてくれるカナヲがいない。 留守かと思ったが、家の中から匂いがする。 もしかして体調が悪いのだろうかと心配になった炭治郎はカナヲの自室に急いだ。 ここ最近は何かと忙しくてカナヲにも負担をかけてしまっていた事を炭治郎は密かに気に病んでいたのだ。 だから落ち着いたら目一杯甘やかしてやろうと心に決めていた。 「カナヲ?どこか具合でも悪いのか?」 炭治郎は部屋の前で語りかける。 すると中からカナヲの返事が返ってきた。 「だ、大丈夫だよ…炭治郎…」 「そ、そうか…てっきり体調でも崩したのかと思ったよ…」 「うん…心配かけてごめんね?」 「謝らなくていいよ、中に入ってもいい?」 「う、うん」 どこか戸惑っている様なカナヲに少し疑問を覚えるが、炭治郎は襖を開けて部屋に入った。 そこには寝巻き姿のカナヲが布団の上にちょこんと座っていた。 まだ夜更けでも無いのに何故寝支度を整えているのだろうか?炭治郎は困惑するが一先ずカナヲに声をかけた。 「カ、カナヲ?寝るのはまだ早いと思うんだけど…」 炭治郎はそこで不思議な匂いに気付いた。 カナヲが何かとてつもなく恥ずかしがっている?それと何か強烈に甘い匂い… その匂いは身に覚えがある。 大好きな人に何かを伝えたいという時の匂いだ。 「たっ…炭治郎!あのね…!」 「は、はい!」 「ご、ご、ご飯にする?お、お、お風呂にする?……そ、それとも…」 「…そ、それとも?」 「わ、わ、わ、私…に、する?」 今にも沸騰しそうなカナヲが絞り出すような声で呟いた。 これはしのぶから伝授されたもので遠回しなお誘いなのだそうだ。 なんでもしのぶが義勇にこのセリフを使うと一発で落ちるらしい。 それに対して炭治郎は質問の意図がよく理解できなかった。 何故寝る準備をしているのに風呂や食事という選択肢を迫られるのだろうか?それにカナヲという選択もよく分からない。 その場で寝かしつけろという意味なのだろうか? (でも、匂いからして選んで欲しいのはカナヲ…の筈なんだけど…) しかし、ならば何故わざわざ選択肢を上げたのだろうか?本当は自分を選んで欲しいけど優しいカナヲは炭治郎を気遣ってくれたのだろうか? (…よく分からないけど…カナヲがして欲しい事をしてあげたい) 普段から不器用な自分はカナヲに迷惑をかけてばかりなのだ。 こんな時くらいは自分を頼って欲しい。 「カナヲ…よく分からないけど、俺の前では我慢しなくていいよ?折角夫婦になったんだから…俺に出来る事があるなら何でも言ってくれ」 炭治郎はカナヲの肩に手をかけながら思いやりの言葉をかけた。 するとカナヲがゆっくりと顔を上げてきた。 「…いいの?本当に?」 「ああ、勿論だ!!何でも言ってよ!」 瞳をうるうるさせるカナヲに炭治郎は胸を張って応えた。 やっぱり炭治郎はすごく優しい。 予想してた反応とはちょっと違うけど、嬉しくてしょうがない。 「炭治郎っ…!!すごく嬉しいっ…!!」 「カナ…ムガッ!?」 喜びに震えるカナヲは炭治郎の後頭部に手を回して思い切り胸に抱き寄せた。 これが二つ目の教え。 なるべく接触を多目にすること、愛情表現は過剰な程いい。 これは義勇からの受け売りだとしのぶは語っていた。 確かに義勇はしのぶと夫婦になってからは常にベッタリ甘えている。 しのぶによるとカナヲの場合は炭治郎に甘えるのが良いそうだ。 だからカナヲは大好きな炭治郎に思い切り甘える事にした。 最近は触れ合う事も少なくなっていたから彼を力一杯抱きしめたかったのだ。 「ふふ、炭治郎〜」 「む…むぐっ…ふ…」 炭治郎は危機に陥っていた。 今、炭治郎はカナヲに思い切り抱きしめられている。 それは良いのだが、顔をカナヲの胸に埋める形になっており、肉体的にも精神的にも大変よろしくなかった。 (い…息が……いや、それよりも…や、柔らか…) 喜びに満ちているカナヲは炭治郎の危機に気づかず、ギュウギュウと抱きしめる。 思い切り抵抗すれば引き剥がせない事は無いが、そんな手荒な真似はできない。 それと知っていた事ではあるが、カナヲは意外に大きい。 しかもこんな風に触れるのは久しぶりなのだ。 正直喜びの方が勝っているのだが、このままでは窒息してしまう。 「む…むう…ん…カ、カナヲ…ん、く、苦しい…」 息も絶え絶えに炭治郎は何とか言葉を絞り出した。 カナヲも流石に気づいた様でゆっくり炭治郎を解放した。 (あ、危なかった…) 窒息死の危険は勿論だが、理性と本能との戦いでもあった。 何とか堪えたものの、長男だからできた事だ。 しかし安心したのも束の間、今度はカナヲに思い切り押し倒された。 「えっ…ちょっ…カナヲ!?」 炭治郎はカナヲを見上げると目を見開いた。 カナヲの顔は相変わらず真っ赤だが、何故か妖艶な微笑みまで浮かべていたのだ。 「えっ…と、カナヲ?」 「炭治郎…私、嬉しいの」 カナヲは両手で炭治郎の頰を包み込むとゆっくりと顔を近づけて来た。 (せ、接吻か?) 口付けされると思った炭治郎は目を閉じて待つが…… 「あむっ」 「!?!?!?!?!?」 なんとカナヲは炭治郎の耳に甘噛みしてきた。 まさかの出来事に炭治郎の頭はスパークした。 これが三つ目の教え。 耳は結構弱い人が多いそうだ。 かく言うしのぶも義勇に何度もしてやられた様なので、炭治郎にも使わない手は無いだろうとのことだ。 「んむ…あ…炭治郎ぉ…」 「あっ…ふぁっ…カ、ナヲ…」 カナヲの舌使いはかなり上手く、炭治郎はまともな思考すらできなくなった。 もう匂いすらよく分からない。 ただ一つだけ残った理性でなんとか堪えていた。 (ダ…ダメだ…このままじゃあ…!) 何とか抵抗する手を考えるも先程からカナヲはその柔らかな体を惜しげもなく押しつけてくるので、そちらにも気を取られてしまい、残った理性も限界を迎えていた。 「…んっ…ふふ、炭治郎、嬉しいの?」 すると急にカナヲが炭治郎に向き直る。 「えっ…!!あっ、あのっ、それはっ」 しどろもどろになる炭治郎に満足そうに微笑むカナヲはそっと自分の手を炭治郎の下半身に添えた。 「…やっぱり炭治郎も喜んでくれてるんだね、嬉しい」 これが最後の教え。 偶にはカナヲからリードしてやるといい、長男という生き物は年上には弱いのだ。 だから今日のカナヲはより積極的に責める事にした。 実は彼女は煽るのが得意なのだ。 さわさわと触れてくるカナヲの手の感触に炭治郎の顔に一気に熱が溜まる。 そして何がとは言わないが下半身がとても元気になってきた。 (こ、これはまずい!!) 本能が危険を察知する。 いくら長男とはいえ、我慢にも限界がある。 「カ、カナヲっ!待っ…!」 「炭治郎…まだダメ」 カナヲは炭治郎の唇にそっと指を添えた。 それだけですっかり何も言えない炭治郎にカナヲの嗜虐心に火がついた。 「炭治郎…私…ずっと我慢してたから…」 「へっ…へあっ…!?」 情けない声を出す炭治郎。 しかしもうカナヲは止まらない。 「…んっ」 「ちょっ!?」 なんとカナヲは自分の腰を炭治郎の腰に擦り付けてきた。 いや服を着たままなので断じて交合では無いのだが、だとしても今この状況でそれはまずい。 「はっ…あっ…たん、じろぉっ」 (やばいやばいやばいやばいやばい) スリスリと悩まし気に腰を擦り付けてくるだけでも意識が飛びそうなのに、目の前には頰を上気させて、艶めかしい表情のカナヲがいる。 僅かに気を抜けば理性なんて簡単に崩れ去るだろう。 「たん…じろっ…もっ…動…いてっ」 「……え?」 「わたしっ…ばっかりっ…」 今にも泣きそうな表情のカナヲを前にして断れる訳が無かった。 「わ、分かったよ…こ、こう?」 炭治郎は遠慮がちに腰を上下に揺らした。 「…あっ」 「ど、どうしたカナヲ?まずかったか?」 「ち、がうのぉ……たん、じろぉ」 「え、え、ど、どうしたら…」 「もっと、もっと早く…」 「わ、分かったよ…」 炭治郎は先程よりも早く腰を動かし始めた。 断っておくが2人共きちんと衣服を着用しているので決して交合ではない。 「あっ…あっ…たんじろっ…」 「カ、カナヲ…」 「もう…もうダメェ…たんじろぉ…」 カナヲはぐったりして炭治郎に寄りかかってきた。 色々と限界だった炭治郎はホッとため息をついた。 この時程長男であった事に感謝した事は無い。 次男だったら確実にカナヲに襲いかかっていただろう。 もし誰かが見ていたら褒めて貰いたいくらいだ。 だがホッとしたのも束の間 「…ねぇ…炭治郎…」 「はっ!はいぃぃ!?」 カナヲは上目遣いで炭治郎の服の上から胸板に手を添えて語りかけてきた。 「あのね…私…今、とってもドキドキしてるの…」 「えっ、あっ、おっ、俺もっ!」 「うん…分かってる…だから…もっと…」 再びカナヲは炭治郎の耳元で甘く囁いた。 「たんじろうが…ほしい」 その後、長男である炭治郎が我慢できたのかは2人だけの秘密だ。

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<鬼滅の刃>「長男だから耐えられた」に見る、長男ノイズとは?

長男 だから 我慢 でき た けど 次男 だっ たら 我慢 でき なかっ た

「俺は長男だから我慢できたけど次男だったら我慢できなかった」 出典元、吾峠呼世晴の漫画「鬼滅の刃」24話より。 主人公、竈門炭治郎(かまど たんじろう)の心のセリフ。 「鬼滅の刃」。 現在漫画業界において、一大ムーブメントを巻き起こしている作品である。 週刊少年ジャンプで連載されており、2019年にアニメ化され、それに伴い人気が爆発した。 コミックスは売上ランキングを独占し、ジャンプが発売されれば感想が都度トレンドワードとなってSNSを騒がせる。 アニメは一期が終わり、続きの映画が予告されているが、まず間違いなくそれ以降も作られるだろう。 ちなみに原作を読んでいてアニメを見ていない人が知ったら「え、アニメここまでしかやってないのにこの盛り上がりようなの?」と驚く事必至である。 まだ最初のちょっとしかアニメになっていない。 さて、しかしこれだけヒットしている「鬼滅の刃」も連載当初から大人気だった訳ではなかった。 主人公が鬼を倒すストーリーなのだが、イントロダクションが終わって話が動き出すところでいきなり修行編に突入してしまい、いまいち人気の出ない時期が続いたのである。 また、敵である鬼の能力が、序盤に登場するにしてはクセの強い空間操作系が多く、戦闘が分かりにくい部分がなくもなかった。 こういうのはなかなか漫画での表現が難しい。 逆にアニメだとめっちゃ映えるという超展開に繋がる訳だが……。 しかし、とある戦いで使われた炭治郎のモノローグに読者が「あっ」となり、結果的に起爆剤となった。 それがこのセリフである。 「俺はもうほんとにずっと我慢してた!!」 「すごい痛いのを我慢してた!!」 「俺は長男だから我慢できたけど次男だったら我慢できなかった」 ちょ、長男だから……次男…… そ の 発 想 は な か っ た。 ほんとになかった。 現代において「お前は長男なんだから」と言われるシーンも少なくなったと思うが、そうか時代は大正時代である。 長男としての責任、大正だとその発想があったか……。 という、広範囲の読者のツボを突く謎の面白さで、「鬼滅の刃」はなんかもうとても話題になる。 そして炭治郎のあだ名は瞬く間に「長男」になった。 鬼滅スレではない漫画全般を語り合うスレなどでも「長男」と言うだけで炭治郎の事だと伝わるほど浸透してしまうほど、このひと言には威力があった。 ほんと長男で良かった。 ただ、炭治郎のあだ名「長男」が浸透して以降、「鬼滅の刃」読者の中で「さすが長男」という受け止め方が誕生してしまった。 そしてこれには対義語も付属してしまう。 つまり「次男だから駄目だった」。 ……次男なだけで? その理屈はおかしいが、どういう事かと言うと、作中に登場する次男のキャラ、不死川玄弥(しなずがわ げんや)、時透無一郎(ときとう むいちろう)などが、読者から「次男だから駄目だった」などと揶揄されてしまうのである。 酷い話だ。 ……まあ冗談で済む話だが。 しかし冗談で済まないのはここからで、「長男」には実は深い意味がなくもない。 主人公、竈門炭治郎の竈門家は代々「ヒノカミ神楽」という神事の舞いを継承しており、これが実は作中で最強とされる「日の呼吸」だと判明してくる。 おお……。 炭治郎が長男だった事は、作品世界の命運を左右する重要な要素だったじゃないか。 カテゴリー•

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